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『平坂村事件』振り返り~付け髭は付けるだけなら簡単なのに編~

十七戦地新人劇団員の小林です。

今回のブログでは、昨年(2024年)11月に公演した#14『平坂村事件』の公演を振り返ってみたいと思います。

ちなみにアーカイブ動画が1月31日まで配信中なので、まだご覧いただいてない方はこの機会にいかがでしょうか。配信チケットのお求めはこちら

さて、まずはこちらの写真をご覧いただきましょう。

髭がよく似合っていますね。

今回はこの髭との格闘でした。(付け髭ですおわかりですね?というのは割愛します)
”カイゼル”という名前のこの髭、舞台メイク用品を売っている新宿の某〇カダヤで購入したのですが
写真だとだいぶバサついてますね。当初はプリングルズのロゴみたいに綺麗な形でした。

(元々はこんな感じ)

専門店で買ったわけですから専用の接着剤もあるのですが、設定上も「付け髭」。
しかも同じシーンで付けたり外したりするので、つけ”過ぎる”わけにもいかない。
というわけでいい感じに付け外しできる粘着力のテープを探しました。
結論から言うと、そんな都合の良いテープはなく絨毯用の強力両面テープを貼れる面積最大にまでカットして貼り付けました。
それでも鼻下に汗をかくと取れてしまうので、出るシーン毎にテープを貼りかえていました。
(その最たるエピソードもあるのですが、それは配信同時視聴スペースでお話しましょう)
しかも前もって用意すると粘着力が落ちそうな気がしたので出番が終わった楽屋で都度都度、切って貼って整えてをしてました。
なので他のシーンを見てる(聞いてる)余裕はなかったです。

不思議なもので接着が良いと芝居のできが良い気がするんですよね。
(髭に気を取られず芝居に集中できたという説もありますが)
昔出会った演出家に「本物の小道具を持つと、それを信じることで世界を信じることができる」と言われたことがあります。
少年はマントを付けることで勇者になることができる、
少女はティアラを付けることでプリンセスになることができる。
小道具とはそういうものだ。と言っていました。
確かに虚構を生きる中で、漠然と何かを信じることは難しいものです。
なにかひとつ本物があるとそこを基点に世界に存在しやすい気がします。
お話の設定上も付け髭でしたが、髭を付けることで名木博士も私もその世界に存在できたのだと感じます。
小道具にはとても助けられています。
小道具だけはなく衣裳や装置にも助けられていますね。
お芝居は「観ている人が信じた中にのみ本当が存在する」
と思っているのですが
「役者が信じることで観客が信じやすくなる」となるといいなと思ったりします。
どうぞ配信ですが、出演者が信じた世界をご覧ください
そして同じ世界を体感してください。

ではまた次の機会にお目にかかりましょう。

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東京を拠点に活動する劇団、十七戦地です。

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